今年一番の大感動旅鉄がここに集結 鉄旅 OF THE YEAR
今年一番の大感動旅鉄がここに集結 鉄旅 OF THE YEAR
第14回 鉄旅オブザイヤー授賞式レポ
表彰式:司会
4月16日(水)、大宮・鉄道博物館にて「第14回鉄旅オブザイヤー」授賞式が行われました。
旅行会社部門からは85商品、一般部門からは67作品の応募をいただきました。
それぞれグランプリ、ベストアマチュアに選ばれるのはどの作品でしょうか。司会はおなじみの女子鉄アナウンサー久野知美さんとお笑い芸人のダーリンハニー吉川さんです。
冒頭は小谷野実行委員長からご挨拶をいただきました。
―コメント抜粋―
第1回の組成からこの仕事に携わらせていただいて、はや14回、非常に感激しています。
コロナの前を含めて非常に多くの作品が好評いただきました。2019年と比べても作品数が多く非常に貴重な会だと思っています。この間、旅行需要が消滅するというコロナ禍だったが、その後、旅そのものに対する期待値が少しずつ変化してきました。鉄道というキーワードが過去以上に魅力的になっていると私自身感じています。

ちなみに、日本における鉄道の旅のある意味第一号。
1908年、明治41年草津の当時の鉄道員の団体臨時貸切列車として新橋から長野県の善光寺まで行った。
日本における鉄道、旅行会社の旅行の初めてのケースとなっています(日本旅行)。
今年創業120周年、創業3年後に鉄道の貸切臨時列車として最初の1発目であった。
その後、皆様方のいろんなご尽力やいろいろな時代ごとの取り組みがあって、今のような盛りだくさんのお客さんがワクワクするような旅の提供になっている。

この会を含めて世の中のお客さんに大きくアプローチしてきた。これは皆さんの盛り上げがあっての話です。
こういった表彰の場があるということは大きな励みになりますし、世の中の皆様にしっかりとした伝達ができる係者の皆様に御礼申し上げます。

4月からデスティネーションキャンペーン大阪が始まっています。
先週より大阪関西万博がいろいろな課題はあると思いますが、いい形で始まっています。
これを旅行各社皆さんがいい意味で大きなきっかけとして日本の鉄道の旅を盛り上げ、さらに万博に行った後の+1、そのエリアの後の万博を盛り上げていくことが鉄道の旅の中で大事だと思っています。
来年になるとJR各社のデスティネーションキャンペーンが、久方ぶりの年4回やる、コロナ前と同様な状態にようやくたどり着いた。今日、皆様方と共にそういったテーマも盛り上げていけたらと思います。
本日の受賞を通じてさらにパワーアップして、より日本においての鉄道の旅を盛り上げることを祈念して実行委員長としての挨拶とさせていただきます。
小谷野実行委員長
旅行会社部門 特別賞
●国土交通省 鉄道局長賞
クラブツーリズム株式会社 金澤 亜季さん 田辺 このみさん
「がんばろう 能登半島復興応援ツアー 旅して応援「想い」をつなぐ能登半島 2日間」
ラブツーリズム株式会社  金澤 亜季さん 田辺 このみさん
ラブツーリズム株式会社  金澤 亜季さん 田辺 このみさん
<受賞者コメント>
今後、能戸鉄道、のと里山里海号や花嫁のれん号といった北陸を代表とする観光列車の復活に伴いまして、さらに連携を深め、震災の記憶を風化させないよう、ツアー造成による継続的な復興支援を続けていきたいと考えております。
私たちは心を旅で届けようという思いを大切に、これからも鉄道乗車のみにとどまらず遠征し、地域に寄り添った旅づくりに取り組んでいきたいと思います。
●審査員特別賞
クラブツーリズム株式会社 河内 良太さん
現地ガイド 一守 英忠さん
「現地ガイドと行く!北海道さいはての未成線と廃線跡をたどる3日間」
クラブツーリズム株式会社 河内 良太さんと現地ガイド 一守 英忠さん
クラブツーリズム株式会社 河内 良太さんと現地ガイド 一守 英忠さんプレゼン風景
<受賞者コメント>
通常の旅行とは違いまして、実際に地図には載っていない場所へとご案内する、まさに心で参加する旅としてご好評いただいておりますので、ぜひお楽しみいただければと思います。

以下、各部門賞を受賞された皆様には、グランプリ獲得に向けて想いのこもったプレゼンをしていただきました。
旅行会社部門 部門賞
●エスコート部門賞
東急スポーツシステム株式会社 横田 亮さん
「伊豆急行アドベンチャーツアー【謎解きトレインラリーコース/伊豆急クイズ王コース】」
株式会社JR東日本びゅうツーリズム&セールス 遠藤 俊幸さん 嶺石 佐和子さん 旅客鉄道株式会社 薗田 広之さん
株式会社JR東日本びゅうツーリズム&セールス 遠藤 俊幸さん 嶺石 佐和子さん 旅客鉄道株式会社 薗田 広之さんプレゼン風景
<受賞者コメント>
元々私自身はスポーツの会社で、サッカーのコーチとして入社したので、電車・鉄道というものを経験してこなかったが、子供達が目をキラキラさせながら写真を撮影する様子や、鉄道コンテンツを通じて子供達の間でグッと絆が生まれてくる様子を目の当たりにして、すごく鉄道というコンテンツが子供達の好奇心や探究心、世界を広げていくような素敵な未来のあるコンテンツなんだなと、私自身が体感・実感した企画となりました。
●パーソナル部門賞
名鉄観光サービス株式会社 二橋 朋美さん
「岡ジャズトレインジャズ鑑賞の旅」
名鉄観光サービス株式会社 二橋 朋美さん
名鉄観光サービス株式会社 二橋 朋美さんプレゼン風景
<受賞者コメント>
こんなに満足いただけるとは思っていなかった。嬉しい誤算でした。
お客様よし、地方行政よし、旅行会社もよしということで、三方良しの旅行ができたかなと。
まさにこれがリアルエージェントでいることの醍醐味だなと実感しました。
自分がすごい楽しかった旅行だったので、今年もやりたいと考えています。
●DC部門賞
株式会社日本旅行 真崎 裕代さん 堀江 雪乃さん 森田 芳郎さん
「北陸デスティネーションキャンペーン 北陸三県連携観光列車 北陸三県をつなぐ 一万三千尺物語紀行」
株式会社日本旅行 真崎 裕代さん 堀江 雪乃さん 森田 芳郎さん
株式会社日本旅行 真崎 裕代さん 堀江 雪乃さん 森田 芳郎さんプレゼン風景
<受賞者コメント>
ツアーの満足度は98%、こだわり続けた食事になってなんと99%となりました。
たくさんのメディアの方にも取り上げていただき、北陸三県をつなぐ企画ができたこと、私たち北陸の皆さんお客様、全ての皆様が笑顔になった素晴らしいツアーになりました。能登半島復興の支援にも繋がったと実感しております。
今回の事で北陸三県、並行在来線三社か串町各事業者の皆様とワンチームになることは本当に感謝しかありません。
●鉄ちゃん部門賞
ひたちなか海浜鉄道株式会社 吉田 千秋さん
おらが湊鐵道応援団 星 秀憲さん
株式会社読売旅行 武藤 友輝さん
「ひたちなか海浜鉄道キハ205「最初で最後」の夜行列車 2日間」
ひたちなか海浜鉄道株式会社 吉田 千秋さんとおらが湊鐵道応援団 星 秀憲さんと株式会社読売旅行 武藤 友輝さん
ひたちなか海浜鉄道株式会社 吉田 千秋さんとおらが湊鐵道応援団 星 秀憲さんと株式会社読売旅行 武藤 友輝さんプレゼン風景
<受賞者コメント>
今回のツアーを実施して本当に感じたのが、鉄道の持つ底力ということで告知自体は特別大体的にやったわけではないんですけれども、たくさんの鉄道サイトで情報が検索していただいて、すぐ満席になってキャンセル待ちも多数ということで、鉄道ファンのすそのおの広さですとか、交通インフラとしての価値の高さ、そういったものを改めて認識することができました。
色々と私もお客様と話をしたんですけれども、鉄道ファンの方だけではなくてキハ205という車両は、かつて映画で三浦春馬さんがロケで使われていたことで、そのファンの方がこのツアーに思い出があるということで参加していただいたり、本当にあの車両が多くの方に愛されていたということを私たちもすごい感じました。
本当にやってよかったなと思いました。
 一般部門 ベストアマチュア
●ベストアマチュア賞
牧野 隆さん
「瑠璃紺色に輝く夜行列車を降りると★未来であった 大阪万博タイムトラベル 2泊3日の旅」
牧野 隆さん
牧野 隆さんプレゼン風景
<受賞者コメント>
タイムマシンは無いと冒頭で説明したのですが、鉄道がタイムマシンであるということが発表の中で自分が気がついたことです。

長男(息子)が部類の鉄オタで、もう3,4歳から一眼レフを持って流し撮りしてるような息子で、今高校3年生です。
なので受験を控えて今日はちょっとこの会場に来れていないんですが、実際にこれにも応募しているんですね。
先に私の方が賞を取れてちょっとほっとしています。ライバルに一応勝ったということで。
(MC)過去に3回、鉄旅オブザイヤーへと応募いただいたんですね?
そうですね、実際には4年前に初めて応募しまして、その後すぐくも膜下出血で倒れまして、11月に倒れてその後応募ができなくて無念だったのですが、その後でまたこういった賞をいただけて本当に大変にあの光栄に思っております。嬉しく思っております。
 グランプリ
ひたちなか海浜鉄道株式会社 吉田 千秋さん
おらが湊鐵道応援団 星 秀憲さん
株式会社読売旅行 武藤 友輝さん
「ひたちなか海浜鉄道キハ205「最初で最後」の夜行列車 2日間」
ひたちなか海浜鉄道株式会社 吉田 千秋さんとおらが湊鐵道応援団 星 秀憲さんと株式会社読売旅行 武藤 友輝さん
<受賞者コメント>
この度はこのような栄誉ある賞を受賞させていただきましてありがとうございます。
私がというよりは、吉田社長はじめひたちなか市の皆様といろいろ連携させていただいて取り組んできた集大成、結果でこのような賞をいただけたということで本当に感謝しております。
本当に吉田社長にはですね、いろいろできませんかというふうに相談して断られたことがほとんどなくて、私もいろんな会社さんにできませんかと相談するんですけれども、だいたい面白いねみたいな話を言われて終わってしまうことが多いんですけれども、本当にそれが実現できるということで、本当に感謝しております。
人柄の良さで本当にひたちなか市の皆様にも愛されまして、それで応援団のみなさんも応援頂いているということだと思います。
うちの会社がグランプリをいただくのは3回目なんですけれども、1番最初に受賞したのが2018年に只見線のブライダルトレインで受賞してまして、その時に関わったのが、昔うちのOBで山形鉄道の社長されてた野村さんという方が一緒に取り組んだツアーでして、私も昔から野村さんにはいろいろお世話になっていて、いろんなツアーをやってきて、鉄道ツアーの面白さに気がついていろいろやってきたということがあって、野村さん実は先日お亡くなりになられたのですが、たぶんこの受賞したということを聞けばすごい喜んでいただけるんではないかなと言うふうに思います。
先ほどの鉄旅オブザイヤー鉄の皆さんにぜひ、ひたちなか海浜鉄道に「ほしいも列車」5月10日から走りますので来ていただければと思います。


最後は審査委員長の総評をいただきました。
審査委員長総評
―コメント抜粋―
鉄旅オブザイヤー今回で14回ということで、まだこれほどのバリエーションを持っていろんな作品が出てきたということに驚いています。
そこに鉄道というテーマのすそのおの広さと世界の広さですね、そういったところでやっぱり凄いなというのは、毎年皆さんの作品の細かい部分も読んでいて、旅行雑誌もやっていてすごく勉強になるところが非常に多いなと思います。
今回の第14回の作品の傾向からして印象的だったのは、「地域」っていうことですね。
やっぱり地域の力っていうのは非常によく感じました。
岡ジャズにしても鉄道の倉庫で膝を突き合わせていろんな話をして作品が生まれるという、地域でお祭りをみんなで頑張ってそれを育てていこうというストーリーも見えましたし、そのとき思ったのですがお祭りなんだなと。
お祭りを作る方、参加する方、みんな楽しいという気持ちを共有していく、お祭りを作っていくということなのかなと思いました。
それとグランプリ、僕、資料を読んでいた時に本当に泣きました。
本当にその世界を思い浮かべてもうジーンときて、最後の花道を地域の方とみんなで作って、その鉄道を愛する人たち同行の志が集まって一晩過ごすということで、きっといい朝を迎えたんだろうなあっていう、すごくそのシーンが思い浮かぶ感じでとても感動しました。ストーリーですよね。
各作品にすごくいろんなストーリーがあって、資料のところにご担当者の方の苦労とかこぼれ話とか書くところがあるんですけれども、そこで僕いつもじわじわきてます。
よく感動してたんですけど、今回もすごく面白かったなと思って、皆さんの作品もプレゼン聞くにつけても、短編の映画を見てるぐらいの充実感を持ってお話面白いなと思いながら見ていました。
いろんなストーリーが15回目に向けて今年度も始まってますので、また来年もワクワクさせてくれるんじゃないかなと思って期待しております。

こうして盛況のうちに第14回鉄旅オブザイヤー賞式は終了となりました。
受賞された皆様本当におめでとうございます。次回はどんな作品が選ばれるのか、今から楽しみです。
集合写真